オジギビト集会所本部長室R

路上観察サイト「オジギビト集会所」本部長のブログ

【交通系オジギビト】まなおとダメヨ

 オジギビトは、工事現場のみならず様々な場所で活躍している。特に交通機関(主として鉄道)で活躍しているオジギビト衆は、現場外オジギビト衆の中では最もメジャーな人々と言っても良いだろう。

 今回は集会所北海道支部長から報告のあった、札幌市の地下鉄で活躍中の交通系オジギビトを紹介したい。
 以下の写真は、2015年8月末に、札幌市中央区の大通駅で撮影された掲示である。

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札幌市中央区・大通駅(2015年8月/北海道支部長報告)

 立ったまま居眠りしつつある人が、網棚にカバンを載せようとしたら、元々網棚が無いので席に座っている人の頭に落下、という状況である。札幌在住で、地下鉄をよく利用する人であれば、「網棚に荷物を載せる」という動作は習慣として行わない確率が高いと思われるので、これは市外からの来訪者に向けたメッセージということなのだろうか。あるいはJRなど網棚ありの車両を乗り継ぐ人の「うっかり・条件反射的行動」への対処か。
 まあその辺は、「ついついやってしまいがちなこと」ということで、ここであまり深く考えるべきところでもないだろう。より重要な問題(?)は、頭にカバンを受けた被害者の隣で、びっくりしている覆面の人物である。その人物、下の方で典型的な直立不動オジギ姿勢を取って、網棚が無いことを警告している。顔面に「ダメヨ」、額とつま先に「ST」と書いてあるこの人は、いったい何者なのか?と当時思ったものである。

 次の写真も、大通駅で撮影されたものである。

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札幌市中央区・大通駅のまなおくんと覆面人物
(2015年8月/北海道支部長報告)

 安全マナー啓蒙人「安全まなおくん」が、地下鉄駅構内における正しいマナーを示している。そしてあの人物が、見得切り型ポーズで「ダメ(ハート)」と書かれた手のひらを向けている。ここでは安全まなおくんのサポート役ということなのであろう。ただ、まなおくんはちゃんと自己紹介しているのに対して、ここでもこの覆面人物は名乗ることはなかった。

 しかし約6年後の2021年4月に、彼が現役で活躍中だったことに加えて、正式な名前をようやく知ることをできた。

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札幌市北区麻生駅のダメヨマン(2021年4月/北海道支部長報告)

 彼の名は「ダメヨマン」。そのままであった。コロナ禍の状況に対応して、しっかりマスク着用である。ちょっと驚くのは、イラストからコスプレ実写に進化(?)していたことである。

 一年経とうとしている今も、ダメヨマンは安全まなおくんと共に、札幌の地下鉄でマナー啓蒙のために日夜奮闘しているのだろうか。彼らの活躍には今後も期待したいものである。