前回の記事では、金属棒を支える台座となっている「支えるものたち」の中から、実はこのカテゴリーではマイナーな存在と思われる、支えオジギビトたちについて紹介した。
この「支えるものたち」の中には、誰もが知る超有名キャラクターも存在する。実はこちらの方が、先に紹介した支えオジギビトよりも、現場への展開数という点でメジャーな存在かもしれない。今回はそれらの例を紹介したい。
ガチャピンとムック
老若男女、誰もが知っているであろうガチャピンとムックも、この支えるものたちとして活躍していた。
一番上の写真では、ガチャピンとムックがペアとなって、ひと組の仕切りを構成している。恐らくこの現場では、ガチャピンとムックをペアとして扱うように、きめ細かい配慮があったものと思われる。機材調達の係の人が、そういう提案をしたのだろうか。
他の現場では、ガチャピンだけでムック不在という場合もあったりする(下の写真)。
キティちゃん
超有名キャラということでは決して引けを取らない、キティちゃんも現場で頑張っていた。下の写真は、北海道の知床、「オシンコシンの滝」の現場で活動中のキティちゃんである。
虹にしがみついているキティちゃんである。身体はどこへ?という疑問は、この「支えるものたち」に関して言えば野暮というか、無意味な疑問である。台座の真ん中辺りは、下側の金属棒を支えられるようになっている必要がある。この場合、虹というアーチ状の構造のものをうまく使って、デザインと支持台としての構造を違和感なく成立させている。
一方、岡山市で出会った支えキティちゃんは、何と保護帽を被り、自ら現場作業員として活動していた。
保護帽とリボンの前後関係がちょっと気になるが、リボンがはっきり見えていることが、キティちゃんの重要なアイデンティティの一つと思われるので、これで正解なのであろう。(保護帽の前に付けたオプションとも解釈できる)
知床の例とは異なり、この場合はキティちゃんの胴体に大穴を開けなければならない。しかしそれは、「支えるもの」としての、ある種避けがたい宿命とも言える。
ONE PIECE
次も有名どころである。
マンガ「ONE PIECE」の、ルフィの群れである。これから現場で活躍だ!という、配置直前の状況だろうか。
そしてこれもONE PIECEから。トニートニー・チョッパーである。上の写真のルフィと、同じ姿勢を取っている。
本作のキャラに関しては、本部長がこれまで出会っているのは、これらだけである(ルフィがやはり出会う確率が高いようである)。本作に登場する数々のキャラの中で、「支えるもの」として「映える」のは、やはりルフィとチョッパーということなのだろうか。これだけの有名かつ人気作品ならば、他のキャラもあって良さそうな気も……と思ったのだが、少々調べたところでは、現在のところ現場で活躍中なのは、彼らだけのようである。
初音ミク
最後は、ボーカロイド「初音ミク」の支え姿を。とはいえ、「頑張って棒を支えている」感じではない。
台座に見合った形態ということで、デフォルメ版となっている。右手には何かを持っているようである。このミク自体が、元々ある画像の使い回し(と言うと身も蓋もないが)と思われるので、持っているのは長ネギであろう。使い回しなので、金属棒の支持台としての構造に、必ずしも「最適化」されていないのが残念である。右手先端が隠れないような構造になっているという、作りの細かさもあるのだが……。新規に描き起こすとなると、それはもうスゴい金額になると思われる(もちろん、勝手にメーカー側で描いてしまうわけにも行かないわけで……)。
恐らく版権キャラの「支えるものたち」は、この他にも多数存在していることだろう。しかし、やはりこの「支えるものたち」グループを支配しているのは動物たちであり、当面その地位は揺るがないものと思われる。次回は(うっかり忘れなければ)、支える動物たちについて紹介していきたい。
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