路上観察サイト「オジギビト集会所」は、その前身である「筑波オジギビト集会所」から数えると、既に24年以上、地味に細々と続いていることになる。
一番最初に集会所で紹介した人は誰だったのか、過去の記録を辿ると、どうやらこの直立不動型の人になるようである。銀塩カメラで撮影した写真のプリントを、スキャナで取り込んだ画像である。
千代田区外神田、つまり秋葉原で撮影された人である。未だ現役を続けている人である。正確な登場時期は不明(とり・みき氏の本にも手掛かり無し)。
実はこの人、もう一つバリエーションが存在する。それが下の写真である。
口の両端の線(頬のふっくら感の表現か)が無く、服のシワの付き方にも、若干の違いがある。襟も白抜きになっている。そしてやはり目を惹くのは、彼の耳たぶである。
肌の色が付いていない部分があり、そのせいで耳たぶが取っ手状になっている。バリエーション展開の時に、意図的にそういうデザインに決まったのだろうか。あるいは単なる塗り忘れか。両耳ともに白抜きなので、意図的な感じがするが……。一番上の写真の彼は、かなり色白ながら肌にも一応、うっすら色が付いているのが見て取れるのだが、耳たぶには全て色が付いているようである。
ちなみにこの人、とり・みき氏の「街角のオジギビト」では、「かぶれない」というタイトルのページで紹介されていた(2-02, 51ページ)。つまり被れない保護帽を持っている人の一人として、紹介されていた。とり氏もやはり、耳と襟が白抜きのバリエーションがあることを指摘していた。
もしかして、耳が取っ手状のバージョンは、色白バージョンの偽者なのか?という疑惑も浮かんだが、どちらが先かをはっきりさせない限り、断定できないことである。ただ、偽者にしては元の人と比較しても「ちゃんとまとまっている感」があるし、やはり同系列のバリエーションである可能性が高いように思える。
これは、出町柳駅の工事現場に立っていた彼の写真である。大勢の人々がいたため、遠方かつ斜め方向からの、かなり撮影しにくい状況であった。しかしこのあまり良くない写真からでも、保護帽の色や、靴のディテールに更なる変化が生じていることが見て取れる。口の両端に線があるので、取っ手状耳たぶの方ではないと言えるだろう。
この人は全国的にメジャーな人で、出会ったことのある人も多いことだろう。本部長自身は既にその存在をはっきり認識して四半世紀で、すっかりお馴染みの人ではあるが、やはり今後も注目していかねばならない人のような気がしてきた。
ところでオジギビトの耳に関しては、もう一つ記事があるので、そちらも併せてご覧戴ければと思う。
「オジギビト集会所」は、biglobeからWixに引っ越した時に、その性質を「図鑑」から「写真集」に転換し、個別のオジギビトへのコメント・解説などは、大幅に削減される事となった。その役目は、この「本部長室R」が担うことにすれば良いと考えている。そういうわけで、集会所の方に既に出ている人々も、今後こちらでピックアップしていく予定である。
今後も「集会所」と、この「本部長室R」を何とぞよろしくお願い致します。
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