オジギビト集会所本部長室R

路上観察サイト「オジギビト集会所」本部長のブログ

【レトロPC】MZ-700用の名作迷路ゲーム

 3月1日に、漫画家の鳥山明氏が亡くなった。鳥山氏の功績に関しては、ここで具体的に挙げる必要など全く無い、極めて輝かしいものである。
 うちにある鳥山作品絡みのものは、マンガの単行本以外で何かあっただろうか……と考えてみたら、一つ意外(でもないか……)なものがあった。一昨年前に発売40周年を迎えたレトロPC、シャープMZ-700用の3D迷路ゲーム「MAZE LAND」エニックス)である。
 MAZE LANDは、大人用ゲームと子供用ゲームの二種類があり、子供用ゲームの方が、Dr.スランプのキャラを使ったものであった。ちなみに以下の映像は、コンポジット出力で液晶テレビに映した画面である。MZ-700は標準でコンポジット出力端子が付いているのが、実にエラい。おかげでこの古い東芝液晶テレビ(地デジ非対応)も、活かしどころがあるというものである。

MAZE LANDタイトル画面。キーを押して選択する。

最初に迷路が掘られ、立体迷路の画面に移る(これはミスした後の「再現ビデオ」画面)。

 子供用の「めいろやしき」では、迷路のどこかに隠れているアラレちゃんなどのキャラに出会い、またスタート地点に戻ることで、クリアとなる。ちなみに「めいろやしき」を選択してタイトル画面に行くと、アニメのOPテーマが流れる(MZ-700なのでもちろん単音……だがそれが良い)。

アラレちゃんと会えた!

 MZ-700はグラフィックが使えないので、文字や記号の組み合わせによる「キャラクターグラフィック」(キャラグラ)を駆使して、絵を描くことになる。ご覧の通り、文字や記号の組み合わせで、誰が見ても「ああ、アラレちゃんだ」と分かる、大変良いキャラグラである。そして戻ってくると……。

タイムくんがお出迎え。

 タイムくん(で正しい?)が、出迎えてくれる。口の部分が妙な感じだが、これはすごい早口で喋っているのである(サウンドも喋っている感じに鳴る)。
 しかしこの迷路の中には、ニコチャン大王も潜んでおり、間違ってそちらの方に行くと……。

ニコチャン大王が!

「くっちゃうぞ」と脅されてしまい、ゲームオーバーとなる。ご覧の通り、非常にうまいことあの特徴的なキャラを再現している。
 一方、大人用の「MAZE LAND」は、当然ながらよりハードなものとなっている。迷路のどこかにプレイヤーの「彼女」がいるのだが、その周囲には巨大クモが複数、うろついている。プレイヤーは持っているビームガンでクモを排除しつつ、彼女を救出し、スタート地点まで戻ってくることが、面クリアの条件となる。
 ちなみに彼女を救出後は、クモは迷路の壁を壊しつつ、すごい速さでまっしぐらにプレイヤーに向かってくる。しかしプレイヤー側も、ガンで壁を壊せるようになるので、近道を手早く作ってさっさと逃げることも可能である。その場に留まり、急接近してくるクモを迎撃するのが、最も安心安全な策だろうか。
 ちなみにこちらのタイトル画面では、「わが青春のアルカディアの主題歌のメロディーが流れる。

彼女を救出!

脱出!!

面が進むと、彼女の服が……

 ご覧の通り、かなり巧みなキャラグラである。キャラグラに関しては、こちらを見ていただければ、その世界の奥深さを垣間見ることができるかと……本当に、全く馬鹿にできないものである。
 ちなみにこの「MAZE LAND」、面が進むにつれて、彼女の衣服が破れていく。何と、「脱衣」の要素も含まれているという、何とも味な(!?)ゲームであった。最後にどうなってしまうかは……まあネットを探れば、あるかもしれない(例えばこちらとか……しかし最後は秘密か)。ちなみに後になるほど、迷路の複雑さ(というか曲がりくねり具合)とクモの数は、かな〜〜り厳しいものとなる。彼女の最終的なお姿はともかく、3D迷路として大変良くできているゲームなので、今でもたまに遊びたくなる傑作である。
 最後に……鳥山様、どうか安らかにお休み下さい。