先の自転車関係の看板に関する記事の中で、間伐材で作った看板の上に、透明シートを被せた形の看板について紹介した。
現場オジギビト看板の中にも、そうした「新素材」というかちょっと変わった材料を使ったものがある。下の写真は、2008年に鳥取県内で出会ったものである。
極めてスタンダードなオジギビト(動線付き)が、網の上でオジギしている。看板自体は緑色の金属フレームのみでできており、その上に網状のシートを掛けて固定するようになっている。文字とオジギビトは、別のシートに印刷されたものを輪郭に沿って切り出し、網の上に貼り付けている。こうして改めて見ると、なかなか凝った作りと言える。
この網状素材の利点は、恐らく看板の軽量化や取り回しの利便性向上などが考えられる。環境への配慮というのも、もしかするとあるのだろうか。
ちなみにこの人および全体の看板のモデルは、昔からお馴染みのこの人ではないかと思われる。この看板の「新素材化」ということになるだろうか。
この人は、とり・みき氏の「愛のさかあがり」でも紹介された人で、「睫毛がいやらしい」とか言われていたような記憶がある。
この網上の人は、ほぼ同時期に、鳥取県内で複数の活動例が確認されている。オジギビトの直下の部分に、その工事を行っている工務店や工事名などを貼り付けるようになっている。
右のものは、木の板の間に配置されたおかげで、良い感じに後ろの山が透けて見えている。素材が網なので、背景の自由度(?)が上がっているわけである。
いずれも鳥取県内の遭遇例だが、この網上素材タイプは別に、鳥取県内限定というわけではないだろう。しかし不思議と、その後殆ど、このタイプに出会った記憶も記録も無い。単に巡り合わせが悪いのか、あるいは本当に地域限定か期間限定だったのか。それとも、作って売り出してはみたものの、それほど人気が出ずにお蔵入りになったのか。もう少しこの網上タイプに出会っても不思議ではないはず……と、実は今でも思ってはいるのだが。
ところで先日リリースした「民と学のコラボレーション戦略」は、ペーパーバック版も出たので、何とぞ宜しくお願い申し上げます。(ペーパーバック版は結構な割高……しかし制度上やむを得ないのです)