オジギビト集会所本部長室R

路上観察サイト「オジギビト集会所」本部長のブログ

【オジギビト】耳たぶが生えた人

 今回は、オジギビト衆の中でもそれなりの数がいそうな、上半身のみでオジギしている人を一例、紹介したい。上半身のみというのは、看板デザイン上の事なので特に問題ない。しかし下の写真の人は、よく見ると……というより、ぱっと見ですぐに奇妙な点に気付くだろう。

東京都大田区西糀谷のオジギビト (2015年6月/H.E.氏提供)

 少し扁平とは思うが、何とか被れそうな(ちょっと小さいか?)保護帽を持っている人である。左の耳たぶの、なかなかの立派さが目を引く。しかし一方、右の耳たぶはというと……無い。何かの事故で失われたのか、あるいはぴたりと閉じている状態なのか(そういう特技を持っている人もいるらしいが……)。

 この写真を戴いた後、自分でも彼と出会う機会が何度かあり、次第に見慣れた存在になっていった。そのせいもあり、京都市内で両方の耳たぶがある彼に出くわした時は、うっかりそのまま通り過ぎてしまうところであった。下の写真が、両耳たぶがある人の写真である。

京都府京都市北区の両耳たぶが揃ったオジギビト (2018年9月)

 右の耳たぶの他にも、左手の先が見えていたり、保護帽を持つ右手に少々リアルさ(?)が加わったり、服の襟が鋭角的な感じになったりと、修正というか進化をしているようである。保護帽は、さらに扁平になった感がある。

 多分「何故右の耳が無いのか?」ということは、2010年代後半の何処かの時点で、作り手の方で少々問題になったのではないかと思われる。その修正の際に、両手や服の襟などにも小修正を加えたのではなかろうか。(彼は、特定の工務店の専属ではないと思われる)

 

 ところで両方の耳たぶがある彼を撮影したのは、主に関西地方に多大な被害をもたらした、平成30年台風21号がやってくる直前のことであった。あの台風では、関空の連絡橋にタンカーが衝突したり、京都駅ビルのガラスが壊れてけが人が出たりと、各地で少なくない被害が出た。

 下の写真は、京都市左京区某所の、台風21号の暴風で倒れかかった木である。

京都府京都市左京区の倒れかかった木(2018年9月)

 絶妙なバランスを保ってこの状態で留まっているのか、あるいは線の張り方が極めて強固なのか、明らかに枝が少なくない荷重をかけているものの、切断までは至っていない。この木はしばらくこのまま捨て置かれていたが、二週間くらい経った頃に、ようやく取り払われた。(実はこの木の下を通って毎日通勤していた……下をくぐる瞬間はやはり多少の恐怖は感じざるを得なかった)

 下の写真は、その近所の神社の、完全に倒れた木である。

京都府京都市左京区の倒れた木(2018年9月)

 特に何も無い所だったので、木が倒れて何か被害が出たわけではなかったのは、幸いであった。

 あの台風は、今思い出しても相当凄いものであった。当時住んでいた物件には雨戸が無かったので、あの暴風雨には「これはもしかして本当にマズいか??」と、かなり不安になったものである。

【オジギビト】ツッコミ的ポーズの人

 先日は、土俵入りのようなポーズを取っている、直立不動オジギビトを紹介した。

ojigibito.hatenablog.com

 今回は、腕の使い方(姿勢)に特徴のある人を、もう一人紹介したい。

東京都中央区日本橋のツッコミ的直立不動オジギビト(2017年12月)

 左腕の出し方が、あたかも漫才のツッコミのような感じの、直立不動オジギビトである。肩と肘が90度で綺麗に曲がっている、幾何学的(?)に大変美しいツッコミポーズである。

 手のひらにわりと生物感があるのに対して、安全靴回りが何と言うか「機械感」漂う感じなのが何故か気にかかる(別に悪い事は何もないが……)。

 この人は、既に2009年には現場で活動していたことが、確認されている。デビューはいつ頃かは不明だが、彼の全体の雰囲気からして、何となく2000年代中頃かという印象である。

東京都品川区・品川区役所のツッコミ的直立不動オジギビト(2009年5月/Y.S.氏提供)

 服の色が少し違う程度で、殆ど外見に変化はないようである。「只今、工事中」のメッセージの間に割って入る左腕も、そのままである。

 これらの例からして、どうやらこの人は、清水建設専属の人のようである。東京都内限定かどうか、そして今でも現役かどうかは、残念ながら不明(恐らくまだまだ活躍中であろう)。

【本】「大学生のための研究者になる方法」リリース

 本日2022年10月14日、ミニ本8冊目「大学生のための研究者になる方法」がリリースされたので、ここでお知らせさせていただこうと思う。amazon楽天など複数の電子書籍販売サイトで発売中である。著者名は「Bowing Man」である。

 一週間前に、「研究者がやる気がしない時に読む本」が出たばかりなので、ちょっと驚いてしまった。それはともかく、これまでの「研究シリーズ」(勝手に命名)ミニ本も、何とぞ宜しくお願い申し上げます。

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【オジギビト】ご当地キャラ勢力の台頭(愛媛県・みきゃん)

 以前、厚岸町ご当地キャラが、工事現場で活躍している例を紹介した。

ojigibito.hatenablog.com

 今回は、旧集会所の個別ページで紹介していた例の再録として、愛媛県のキャラクター「みきゃんが工事現場で活動している例を、紹介したい。なお全ての写真は、N.K.氏からの提供である。撮影は2016年5月、愛媛県喜多郡内子町大瀬、国道379号沿いの現場である。

 まずは直立不動のみきゃんである。

直立不動姿勢のみきゃん

 スタンダードな、直立不動姿勢である。みきゃんが被っている保護帽のマークは、愛媛県の県章である。

ja.wikipedia.org

 誘導のポーズなのかもしれないが、見得切りポーズにも見えなくもないみきゃんもいた。

誘導、あるいは変形見得切りポーズのみきゃん

 このみきゃんの保護帽、直立不動の時とは異なり、県章が入っていない。

 次は、工事誘導棒を持ったみきゃんである。

誘導棒を持ったみきゃん

 このみきゃんの被る保護帽には、緑十字が入っている。そうすると一つ前の例は単なるマークの入れ忘れだろうか。

 内輪型(安全第一・転落防止タイプ)のみきゃんは、測量作業に従事していた。

内輪型(安全第一タイプ)のみきゃん

 みきゃんは、2015年のゆるキャラグランプリでは準グランプリだったとの事で、全国的にも認知度はかなり高いのではなかろうか。しかし、オジギビトとしての活躍は残念ながら、愛媛県限定とならざるを得ない。

 このように、現在では全国各地で、ご当地キャラが工事現場で活躍していることだろう。しかし北海道に関して言えば、現場での活躍は極めて限定的な様子である。少なくとも、道東方面では殆ど見掛けない。もしかすると札幌方面では、また状況が違うのかもしれないが……。

 

 ついでと言っては何だが、本部長が2017年9月に松山市内で撮影した、みきゃんの活躍の様子も、良い機会なので出しておきたい。

愛媛県松山市道後公園前で火気の使用を禁止しているみきゃん(2017年9月)

 この時期は、「えひめ国体」が行われる直前で、松山駅の前でも、みきゃんなどのキャラがそのPR活動を行っていた。

国体の看板上のみきゃん(2017年9月)

 よく見ると、既にこの時期、「ダークみきゃん」がデビューしていたことが分かる。

ダークみきゃん

 ダークみきゃんは、さすがに工事現場で出すのはちょっとマズいという判断があるのだろうか。出ていてもおかしくないが、安全第一の現場では「縁起が悪い」という判断もあるかもしれない。国体の方では、他のキャラ達に交じって「えひめ国体」成功のために頑張っている模様である。

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【オジギビト】土俵入り的ポーズの人

 今回は、旧集会所の個別ページで紹介していた直立不動型オジギビトを、再録的に紹介したい。

京都府京都市北区下鴨の直立不動オジギビト(2012年4月)

 メッセージを指し示す様が、横綱土俵入りのような(左右逆の雲竜型?)、住友不動産専属の人である。下半身はしっかりと、直立不動的体勢を取っている。
 顔のパーツが少々下方に寄りがちな傾向が見られるが、まあこれは軽いオジギ姿勢を示しているものと解釈できる。

 下の写真は、やや巨大化(というと大げさだが)して、現場の上方から直立不動&土俵入り姿勢をしつつメッセージを送っている彼である。

京都府京都市左京区岩倉の直立不動オジギビト(2013年4月)

 彼の下には、内輪型の警告が四つ並んでいる。

内輪型の警告四種(2013年4月)

 この内輪型の人は、上の直立不動オジギビトとはまた違う人の模様である。

 ところでKYというと、ちょっと前の流行語「空気読めない」とかいう言葉の略語として解釈されるのが一般的であるが、現場においては「危険予知」である。

【本】「研究者がやる気がしないと思ったときに読む本」リリース

 2022年10月7日、ミニ本7冊目「研究者が「やる気がしない」と思ったときに読む本」がリリースされたので、この場を借りてお知らせさせていただこうと思う。amazon楽天など複数の電子書籍販売サイトで発売中である。著者名は「Bowing Man」である。

 9月23日に「自己理解」の本が出て間もないタイミングでのリリースであるが、何とぞよろしくお願い致します。

 既刊の本も、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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【本】「研究が加速する自己理解」リリース

 2022年9月23日、ミニ本6冊目「研究が加速する自己理解」がリリースされたので、この場を借りてお知らせさせていただこうと思う。amazon楽天など複数の電子書籍販売サイトで発売中である。著者名はこれまで同様、「Bowing Man」である。

 本来ならば先月のうちに紹介するはずだったのだが、実は当初、著者名が「BowingMan」、つまり単語間のスペースが無いものになっていた。これにより、もう一人別の著者が発生するという奇妙な状況になっていたので、控えていたわけである。amazonでは本日(10月4日)に修正が完了したようなので、この場での告知ということにした。(楽天ではまだ詰まった名前になっているようである)

 これまで刊行された本の方も、何卒よろしくお願い致します。