オジギビト集会所本部長室R

路上観察サイト「オジギビト集会所」本部長のブログ

【現場路上観察】地震に強い水道管に置き換える工事の現場

 2024年の元日に発生した「令和6年能登半島地震では、広範囲にわたり水道の供給が止まってしまったことが、特に問題となっている模様である。水道に問題が発生すると、特に影響大なのが「水洗トイレが使えなくなる」という衛生面の問題であり、報道でも繰り返し伝えられていることである。
 能登半島の被災地域では、上水道の耐震化は既に進んでいたという話だが、今回の地震は想定を上回るものだったようである。自然というものは、しばしば……というよりは殆ど常に、人間の思惑を容易く超えてくるものだと痛感させられる。
 では、水道の耐震化とは具体的にはどういうものかというと、地中でずれるような力が加わっても、管同士のつながりが簡単には途切れない工夫をした管に置き換える工事とのことである。
 道東の釧路市内でも、2021年度中に、水道管の耐震化工事が色々な所で行われていた。

釧路市内の水道管耐震化工事の現場看板(上:2021年7月、下:9月)

 では、具体的にどのような水道管に置き換えるのだろうか。それを示した掲示はこちら。

自身に強い水道管の写真(2021年9月)

 幾つかの短い管が連結され、クレーンで持ち上げられている。このように持ち上げられても、管は互いの接続を保ったまま、弓形の一本の長い管の形を保っている。

イラストで示された耐震化工事(2021年9月)

 古いタイプの水道管では、振動によって途中の接続が切れたりずれたりして、水の供給が寸断される。一方、地震に強い水道管では、地中で振動を受け、水道管を曲げようとする力が加わっても、容易には接続が断たれないようにしているようである。
 では、水道管同士の接続部分はどうなっているのか?というのを示した看板もあった。

水道管の構造を示した看板(2021年10月)

「継手部分が抜けにくくなっている」というのが、耐震化の工夫とのこと。

継手部分の構造

 この図だけ見ると、地中での歪みに対応して、その部分の配管が緩やかに曲がるための作りかどうかは、ちょっと分からない感じではある。曲がるための仕組みというよりは、力がかかっても簡単には「抜けにくい」継手ということが、まず何より重要ということだと思われる。
 せっかくなので(?)、この構造図を解説している人のアップを。最初の写真のゾウとは、「同僚」ということになるのだろうか。

解説する人

 2024年は能登半島地震羽田空港の飛行機衝突事故という、非常に大変な状況で始まったわけだが、この後はなるべく「おだやかな」年であることを願うばかりである。

 

【本】オジギビト特定出張所・第二版リリース

「飛び出し児童」のKindleに続いて、オジギビト特定出張所」2冊の「第二版」(というか新版)がリリースされたので、この場をお借りしてお知らせを。

 飛び出し児童の本も、何卒宜しくお願い申し上げます。

 

【本】飛び出し児童の本・第二版リリース

「飛び出し児童」のKindle3つの、「第二版」(というか新版と言うべきか)がリリースされたので、この場をお借りしてお知らせを。

 最大の改訂は、構造の見直しと文章練り直し。恐らく初版に比べると、大幅に「読みやすく」なっている……はず。
 何卒、宜しくお願い申し上げます。(オジギビト関連の本2つも、近日中に改訂の予定)

 

【オジギビト】フライシャーな人のペンケース

 この人は、現場オジギビト衆の中でもかなりの古株であり、現在でも現役で活躍中の人である。とり・みき氏の「街角のオジギビト」では、フライシャースタジオのアニメ作品に出てきそうな人と紹介されていた。

フライシャーな人

 実は十年ほど前に、ある人から「京都の寺巡りのお土産」(!)として、このフライシャーな人をモデルにしたことはまず間違いないキャラが描かれている、ペンケースをいただいた。それがこれ。

フライシャーオジギペンケース

 誰がどう見ても、明らかにこのオジギビトがモデルである。細かい違いはあるが、間違いないであろう。「申し訳ありません」というメッセージの上の「DOGEZA!」というのも、意味不明でなかなか良い。
 裏面はこういう感じ。にぎやかである。

ペンケース裏面のコスプレゴメンネボーイズ

 警官とかシェフとかの中に、泥棒や酔っぱらいも混じっている。このペンケースの中では、彼らは「ゴメンネボーイズ」という名前らしい。メーカーの人々がオジギビトという名称を知らなかったのか、あるいは敢えて避けたか。
 ちなみに記憶が確かならば、入手したのは清水寺周辺らしい。今でも売っているのかどうか……。というかこの商品自体が今もあるのかどうか。
 オジギビトグッズは、昔は携帯ストラップとかもあったようだが、今は通常型携帯ではなくスマホの時代で、ストラップを付ける文化も昔ほど流行っていない様子。まあ恐らく、今でも、探せば色々とオジギビト絡みの商品はあるのだろう。しかしこれも現場オジギ看板と同じく、「めぐり合わせ」が重要である。敢えて血眼になって探すのではなく、ふらりと入った土産物屋などで見つけるという方が、やはり面白いだろう。
 オジギグッズはまあ良しとして、フライシャー的オジギビト衆には、今後も末永く現役で活躍してほしいものである。

 

 

【路上観察】雪中こども110番

 今回の冬は暖冬傾向という長期予報が出ていたが、確かにその通り……というか、振れ幅が大変な事になっている感がある。道東地方太平洋側では、先日の朝にマイナス17度という今季最低気温を記録したかと思えば、その翌日の朝は大雨雪ではなく)だったり……。雪が少ないのは良いのだが、変に気温が高すぎたりその反動で超低温になったりすると、身体のほうがちとキツイかもしれない。
 それはともかく、路上観察の話を少々。年末に通りかかった、とある児童公園の遊具補修工事現場の写真。

北海道釧路市のこども110番戦隊のカラーコーン(2023年12月)

 戦隊風の姿の三人がポーズを取っている。児童が誘拐や暴力、痴漢などの犯罪に遭う事を防止し、また被害にあった場合の迅速な対応をするための取り組み「こども110番」の事をアピールしているようである。とするとここに「こども110番の家」があるのかと思ったりするが、このコーンが置かれている場所は……。

雪の中に立つカラーコーン

こんな感じである。赤い網で囲われた先が、遊具がある現場である。このコーンは広場となっている所の入り口で、「立入禁止」のコーンとともに棒を支えている。「こども110番の家」は、周辺の家々のどれかなのかもしれないが、それを示そうというのであればちとアバウトすぎないか?と……。現場の作業者の人々が、取り敢えずコーンに、この三人のシートを纏わせてみただけというのが本当のところかもしれない。
 まあいずれにしても、戦隊風の三人の方々、寒い中大変ご苦労さまです。

 

 

【路上観察】干支の半数が居るお店

 新年、明けましておめでとうございます。今年もオジギビト集会所本部長室R(および集会所)を、何卒宜しくお願い致します。
 今年は辰年であるが、既にハガキの年賀状は出さなくなって久しい。今年も、電子的なものだけである。そのため、干支の図絵など一生懸命描くような事はほぼなくなってしまった。
 その代わりと言っては何だが、22年と4ヶ月くらい前に、名古屋市内で見かけた、なかなか個性的な飲食店の写真を。

愛知県名古屋市内のお好み焼&焼そばのお店(2001年8月)

「これはいったい……!?」とつかの間思ったが、よく見ると、子、丑、寅、卯、、巳と、十二支の半数が入り口の上に配置されている事が分かる。

卯と辰

 ウサギは動物のウサギではなく、バニーガール(!)というのが、実に素晴らしい。一番手がかかっている感がある。
 今年の干支である辰年は、そのまま年賀状に応用できそうなデザイン……と言うよりは、そういうのを参考にしたのかもしれない。
 干支の後半は……と思ったのだが、残念ながらそれらしきものは見当たらなかった。単純に見落としていただけかもしれない(ちょっと後悔)。あるいは店内に??

これは干支にはいない

 このお店、2024年現在もこのままの形で営業しているのだろうか。東海支部長(当時名古屋市在住)と共にこの場を通りかかり、なかなかの個性的な光景に我々は驚いたわけだが、後で「勇気を出して実際に入ってみればよかったかも……」などと後悔混じりで話し合ったものである。

 2024年は能登半島地震羽田空港の衝突事故など、波乱の幕開けとなった。特に自然災害は、正月とか大晦日とか人間の都合に全く関わりなくやってくるものだと、新年早々痛感させられている。
 元日の朝、スズメやカラスが盛んに鳴いているのを聞き、「元旦だが鳥たちは関係なくいつも通りか……」的な事をふと思ったりしていたのだが、その日にまさかあのような地震が起きるとは……。虫の知らせとか予知とかそういうわけではないのだが、朝にふとそのような事を思っていたら能登半島で大変な事態になり、やや複雑な気分になった。

 では改めて、今年も何卒、宜しくお願い致します。

 

 

【本】「研究者のワークライフバランス」リリース

 先日の三人衆で今年最後の記事になるかと思われたが、先ほど知らせが来たので臨時で(?)ご報告を。
 2023年12月30日、「研究者のワークライフバランスが正式リリース。著者名は「Bowing Man」である。
 amazonKindle電子書籍)版はこちら。

そしてペーパーバック版はこちら。

 楽天Kobo版はこちら。

 では改めて、皆様、良いお年をお迎え下さい。