Kindle電子書籍「飛び出し児童館」シリーズの改訂第二版の事は、ここでもお知らせしたが、飛び出し児童そのものに関してはしばらく話題に出す事もなかったので、ここらで小ネタを。
下の写真は、2009年に京都市左京区で見かけた、飛び出し児童看板である。
モノクロの線画で構成された少年である。シートの形で販売されている製品のようで、地面に立てるための支柱などは、地域住民の方々が自作した模様。
この少年、どこかで見た記憶が……と思ったら、その2年前、すなわち2007年の3月に、姫路市内で出会っていた飛び出し少年の元ネタであった。
2007年に出会った少年の写真がこちら。胸の「8」も同じである。
お手製の彼は、遠目にも目立つ真っ赤な服を気ていた。非常に色白なのは、まあ使える塗料の制約もあったのだろう。塗料が垂れている所が幾つもあるが、屋外で使う事が前提の飛び出し児童看板で、まさか水性塗料という事は……。工作の途中で、ちょっとした失敗があったのだろうか?乾かないうちに立ててしまったとか?左腕の赤色の垂れは、そんな感じが濃厚であるが。
製品版の彼は、プロのデザイナーが描いたものである事は、間違いないだろう。それを地域住民の方々が模写するとなると、普段この種の絵を描き慣れていない人には、特に手指の表現や顔パーツなどの模写は、かなり難しいものがあったと思われる。
しかしそれを差し引いても「結構頑張りましたね」と思ってしまう。むしろ、シンプルになった顔パーツで構成された表情は、何とも味わい深いものがある(人によっては、ちょっと「怖い」と思えるかもしれないが……)。
一瞬、この姫路市の彼の方が、製品版の「元ネタ」という可能性も……とも思ったりしたが、その可能性は極めて低いだろう。常識的に考えて。
恐らく彼も、今は既に役目を終えて、この場には新人の飛び出し児童が配置されている事だろう。撮影時点で、既にかなりの劣化が塗装面に生じているのが見て取れる。
また同じ感じで、製品版のサッカー少年を模したものに代わっていたら、ちょっと面白いのだが……。代々、この場はこの姿勢のサッカー少年が活動、という感じで。
<追記>
製品版(カラー)のサッカー少年の写真が、後で写真の群れの中から発掘された。