オジギビト集会所本部長室R

路上観察サイト「オジギビト集会所」本部長のブログ

【路上観察】鳥取県内(&京都市)の安全用品専門店の人々

 これまで2回にわたり、鳥取県内の小売店・サービス業の現場外オジギビト衆について紹介してきた。

ojigibito.hatenablog.com

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 今回は鳥取県内の路上観察の過程で、工事現場の方々が使用する安全用品を販売するお店の人々を、取り上げてみたい。(具体的な店名ははっきり出さないが、鳥取県民の方々ならば「ああ、そこならよく知ってる」と思われるかもしれない)
 但し、全て2000年代に撮影された写真なので、この人々の中には既に「代替わり・引退」している人がいるかもしれないことを、予めお断りしておきたい。

 2023年現在も、継続して活躍中らしいということをネット上で確認できたのが、この人である。

鳥取県倉吉市の安全用品店の人(2007年2月)

 一目見ただけで、工事関係のお店であることが分かる人である。上に書かれた言葉から、工務店ではないこともすぐに理解できる。しかし、その点でもっと徹底している人も、共に活動していた。

鳥取県境港市の安全用品店の人(2005年3月)

 この人は、誰がどう見ても工事(用品)関係の人であることは一目瞭然である。様々な品物を可能な限り身につけて、「これらがここで全て揃いますよ」ということをアピールしている。一瞬、靴を片方しか履いていないなど、大慌てにもほどがある人(と穏便に表現)に見えるかもしれないが、彼の役割からすると、むしろ「あるべき姿」と言える。

 この人とはちょっと違う感じの人が、やはり目一杯の品物を身につけて湯梨浜町の店先に立っていた。言わば、「兄弟分」であろう。

鳥取県東伯郡湯梨浜町の安全用品店の人(2008年9月)

 全体的な構成は似通っているが、境港市の人とは別人であろう。全体に「手描きの風合い」が強く出ている人である。もしかすると、この店舗の従業員の方が、「うちも同じ人を出しておこう」ということで、自分で描いたのだろうか。靴紐の描写やロープの質感表現などが結構細かいのが、実に好印象である。
 そして鳥取市内では、またちょっと違う人が。

鳥取県鳥取市の安全用品店の人(2009年5月)

 下半身の構成は、湯梨浜町の人と同じ感じであろうか。しかしロープとマスク、保護帽は境港、湯梨浜鳥取で共通となっている。この中では、この鳥取市内の人が一番年長な感があるが、実際に店先で活躍している期間が長そうなのは、境港の多少色が抜け落ちた人の方である。

 このような、安全用品店の店先で「取扱商品を身につけて立つ人」というのは、他の地域でも見られるものであり、恐らく全国的に見られるスタイルの一つと思われる。次の写真は、京都市内の安全用品店(鳥取県内の店とは全く別)の人である。

京都府京都市伏見区の安全用品店の人(2010年5月)

 安全用品の身に付け方は、マスク不装着を除けば、鳥取県内の人々と似通っている。もしかすると、このような様式は、安全用品業界内である程度固まった形となっているのだろうか。他の地域ではどういう人々が店先で活躍しているのか、実に興味深いところである。