オジギビト集会所本部長室R

路上観察サイト「オジギビト集会所」本部長のブログ

【路上観察】行く先々で出会ったいろいろ(2)

 オジギビト衆や飛び出し児童との出会いを求めて街中を歩いていると、「これは」と思わせる看板や掲示に出会うことがしばしばある。今回は2010年代に京都市内で出会った、そうした「何らかの理由でちょっと目を惹いた」看板などを幾つか紹介したい。

軽自動車「空」

 まずはこの駐車場の掲示を。

京都市上京区の駐車場の空きあり表示(2011年10月)

 軽自動車の駐車スペースに空きがあることを示しているようである。下の方に、「マーチクラスOK」とある。日産のマーチは排気量からすると普通車だが、コンパクトカーと言われるカテゴリーの車で、軽自動車に近い車体のサイズとなっている。この駐車場では、そうしたコンパクトカーも、軽自動車のスペースに駐車できる模様である。
 手書き文字も大変味わい深いが、やはり何と言ってもこの車の絵が、何とも言えず良い味である。

「マーチクラスの車」か

 丸みを帯びた車体と、車体サイズに比べてかなり控えめなタイヤがカワイイ。

幸を……

 次は、北区の交差点の写真である。

京都市北区の交差点(2012年4月)

 黒い丸ゴシック体の文字で、「幸を焼き滅ぼさせない」とある。

「幸を焼き滅ぼさせない」という決意表明

 どういうことか?と思いつつよく見ると、ここはどうやら消防団の施設で、この言葉は防火に対する強い決意表明の模様である。「滅」という文字は、街中にある看板での使用頻度はそう多くはない気がするので、反射的に「これは!」と思ってしまう。しかしこの場合、それくらいのインパクトは必要なメッセージとも言える。上の女性も厳しい表情で、火の用心を肝に銘じているようである。

 インパクトと言えば、交通事故関連のものも、時として「!」と思わせる一字が入っていることがある。

京都市左京区の交通安全注意喚起看板(2014年5月)

 左側の写真の看板は、まあごくごく普通のものである。それに対して右側の方は、「死」という一文字が入っているだけで、左のスタンダードなものに比べると、「これは!?」と目を惹く感じである(「死」の文字の色が若干薄い……意図的というわけでもなさそうだが)。「死…よく見よ」というのは、ドライバーと通行人両方に向けられた言葉であろう。「死」の後の「…」が、余韻というか言外のメッセージを含んでいて、なかなか深いものがある。
 まあとにかく、くれぐれも交通事故には注意したい。

着ぐるみ脱ぎ捨て

 これは京都市左京区の、エステサロン的な所にあった手作りの掲示である。

京都市左京区のダイエット企画掲示(2017年6月)

 ダイエットのために何をするのか分からないが、結構な値段するものだな……と思うよりも何よりも目を惹くのはやはり、左側の美女であろう。

着ぐるみを脱ぎ捨てる美女

 このダイエット企画により、ブクブク太りきった身体を脱ぎ捨て、生まれ変わったようになる……ということであろう。しかし相当な変わりようである。「マイナス3キロチャレンジ」程度では、こうは行かないのでは?というツッコミも入りそうである。

 一月後、彼女はさらに「進化」していた。

さらにグレードアップ(2017年7月)

 髪など色が付き、さらに美女ぶりが強化されていた。着ぐるみには陰影のディテールもついている。
 この掲示自体は大変ステキなものだが、果たしてこのダイエット企画に乗った人はどれくらいいたのだろうか。

 

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